●貨幣 平安時代末期(12世紀ごろ)、農業や手工業の発達を背景に交易が盛んになり、 それに伴って貨幣の需要が急速に高まってきた。しかし、皇朝銭は発行が停止されていたため、 主に日宋貿易を通じて流入した中国銭(宋銭)が、わが国の貨幣として使用されるようになる。 日宋貿易では、わが国は砂金、水銀、硫黄などを輸出し、代わりに大量の宋銭を輸入した。 平清盛が全盛のころから多量の渡来銭が国内に輸入され、流通するようになる。 宋銭は、鎌倉時代にも引続き幕府公認の貨幣として使用された。